共在理論

共在の定義・概念分析と理論化

シンポジウム:共在を考える / 木村大治先生 / 2026年5月29日
共在と論理階型(43:05)
計画研究 / C: 共在理論 / C01: 共在理論

Research ProjectsC01

メタバース空間の画面キャプチャ
門司港の猿舞師と芸猿

C01では、「共在とは何か」という本研究領域の根本的な問いに取り組みます。共在は、単に同じ場所にいることでも、相手と協力したり共感したりすることだけでもありません。自己と他者が互いにアクセス可能であり、働きかけや相互作用が可能である状態を指します。一方で、同じ空間にいても「一緒にいる」と感じられない場合があり、逆に物理的には離れていても強い共在感覚が生じる場合があります。このような捉えにくさこそが、共在概念の重要性であり、理論研究が必要とされる理由です。

本研究では、哲学、人類学、コミュニケーション論、社会神経科学の研究者が連携し、共在の定義、近接概念との関係、拡張可能性、倫理的課題を検討します。特に、併置、共存、共生、協働、共感などの概念と共在がどのように異なるのかを整理し、共在を社会的相互作用の前提となる基盤的な状態として理論化します。

図:現在の遠隔コミュニケーションと多感覚遠隔共在システムの違い
マレーシアの狩猟採集民・プナンの子ども達
マレーシアの狩猟採集民・プナンの子ども達
メタバース空間の画面キャプチャ
ボンガンドの投擲的発話(04:04):日本人であれば,遠くの人を呼ぶ必要が出てくると「気持ちを切り替えて」呼ぶということをする。しかしボンガンドの人々は、小声の発話から大声の発話まで、そして相手を特定した発話から特定しない発話までを連続して変化させているのである。
図:サハラ以南アフリカや日本の地域社会などICTの受容度が異なる社会を比較する
口之島の野生化牛
口之島の野生化牛

C01は四つの研究計画から構成されます。第一に、共在の定義と近接概念との関係を整理し、発達研究や社会神経科学の知見と結びつけながら、共在感覚や共在効果がどのように成立するのかを検討します。第二に、ICTやロボット技術によって生じる遠隔・仮想的な共在を分析し、「一緒にいる」という感覚が、情報量だけでなく、誰に向けられているかというアドレス性や応答の速さによって生まれる可能性を探ります。第三に、人間だけでなく、動物、自然物、人工物、さらには超自然的存在を含む多様な存在者との共在を、人類学的なフィールドワークを通じて考察します。第四に、会話や社交をめぐる哲学・倫理学の視点から、共在が人間の相互行為の可能性をどのように支えているのかを検討します。

C01の大きな特徴は、理論研究にとどまらず、A01、A02、B01、B02の実証研究と密接に連携する点にあります。実証研究に対して仮説や概念整理を提供すると同時に、各計画研究から得られるデータや事例を受け取り、理論を継続的に洗練します。

また、領域内外の研究者が議論する場として「共在広場」を運営し、異なる分野で使われる用語や理論的背景をすり合わせます。その成果は、ウェブサイト、シンポジウム、動画配信、論文、理論書などを通じて広く発信します。C01は、共在研究全体の理論的な土台を築き、現代社会における人間性、社会性、他者との関係のあり方を再解釈することを目指します。

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ナギの部屋

Nagi's Room

シンボルマーク:データ

共在研究 シンボルマーク

タグライン:データ

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