C01「共在理論班」主催のシンポジウム (「傍若無人類学」あるいは共在感覚の展望) が開催されます。

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シンポジウム「傍若無人類学」あるいは共在感覚の展望
日時:2026年6月14日(日)13:00〜18:40
場所:立教大学池袋キャンパス11号館A301教室

企画趣旨:1980年代半ば、アフリカ・コンゴ盆地のボンガンド社会において、人類学者・木村大治は、特異な現象に注目した。周囲に人びとが行き交う状況にあって、あたかも他者の存在を意に介さないかのように、大声で語り続ける一人の男の発話である。この出来事との遭遇を契機として、木村の「共在」をめぐる探究は開始された。
 そのような振る舞いは、酒席において周囲を顧みることなく振る舞った荊軻(『史記』)の逸話を想起させる。本シンポジウムでは、この問題圏を指示する暫定的概念として、「傍若無人類学」と呼ぶことから議論を始めたい。
 この「傍若無人類学」は、木村の発見に先立つこと約60年、ブロニスワフ・マリノフスキによって提示された「インポンデラビーリア(不可量的部分)」の重要性と深く関連する(『西太平洋の遠洋航海者』)。インポンデラビーリアとは、制度や規範といった社会の「骨格」から零れ落ちる日常のありふれたふるまい、すなわち料理や食事の作法、会話のリズムや調子といった、数値化しえない出来事を指す。
 インポンデラビーリアとしての会話と社会的相互行為の研究の領野を切り開いた木村は、その後、発話の重複や長い沈黙を特徴とするカメルーンのバカ社会との比較、ならびに理論的考察を通じて、この問題圏を深化させ、「共在感覚」という独自の概念を提出するに至った。
 本シンポジウムは、この「共在感覚」を出発点として位置づけ、分野横断的な検討を試みるものである。
 第1部「『共在感覚』を広げる」では、木村の著作『共在感覚』(京都大学出版会、2003年)を対象として、認知脳科学、神経生理学、人―動物・ロボット関係研究などに携わる研究者がこれを参考に「共在」や「共在感覚」について自らの研究領域への応用可能性を検討したうえで、木村本人との応答的討議を行う。
 第2部「傍若無人類学から傍若無獣類学へ、その先へ」では、第1部の議論を踏まえ、人類学者・奥野克巳が聞き手となり、人間相互の関係性にとどまらない共在、すなわち人と動物、モノ、さらにはAIや想像上の存在にまで射程を拡張し、共在感覚をめぐる研究の可能性を展望する。

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